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Day: May 1, 2024

エリクソンがクラウドへの移行を強く推進した理由

特集Apr 30, 20241分 クラウドコンピューティングエンタープライズ・アプリケーションIT戦略 3年ほど前、エリクソンは80%をクラウドに移行する目標を設定しました。統一されたカルチャーを確立し、プロセスに異議を唱えて変えていくためです。当初の目標は達成しましたが、引き続き賢明に取り組んでいるとCIOのマット・ハルティン氏は語っています。 ハルティン氏(上写真)が4年前にエリクソンのCIOに就任した際、同社は多数の業務委託契約の見直しに乗り出しました。同時に、クラウドサービスVPのヨハン・スポー・レネバーグ氏が率いるクラウドチームは、モダナイゼーションと今後の明確なクラウド戦略を強調しました。  「私たちは新たにパートナーの選定とクラウド移行を組み合わせることに決め、最新のコラボレーション構造をどのようにすべきかに多大な努力を払いました。システムの統合とインフラストラクチャを担当するクラウドパートナーが必要であり、当社の役割はエコシステムをまとめることだと理解していました」と氏は語っています。 どのようなモデルになるか、また各パートナーにどのような要件を課すかを見つけ出すためには長期に及ぶ徹底した調達プロセスが求められ、すべての主要なシステムインテグレーターの参加が必要でした。 「こうしてインスピレーションを得て、最終モデルを具体化することができました。共同作業によって達成できたのです」と氏は述べました。 10社以上のパートナー企業が候補に挙がりましたが、最終的にはグローバル共有サービス企業であるHCLが主要パートナーに選ばれました。協力体制を固めて大規模なクラウド移行を開始する段階になって、新型コロナウィルスによるパンデミックが発生し、緊急性が一気に高まりました。 「『どのように移行するか』から『いかに迅速に移行できるか』を考えなければならなくなったのです」とスポー氏は語っています。 クラウドへの移行の背景には、新しいテクノロジーをより迅速に特定し、使用したいという要求の高まりに基づいた戦略が大きく関与していました。IT部門が長い間やってきたように、6か月や12か月のリードタイムで実行するのは到底持続できるものではありませんでした。新しいテクノロジーにアクセスし、収益を生み出し、インフラを導入するにはスピードが最優先となってきていたのです。 事前作業の必要性 調達プロセス全体と並行して、リスクを中心としたクラウドの下地、および堅実な情報管理と規制コンプライアンスの下地を作る作業が行われました。 「情報の管理と分類をかなり深くまで行わなければなりません」とハルティン氏は述べています。 プロセス全体においてはまた、レビューチームが商業的および法律的要素を継続的にモニタリングし、その結果新たな運用モデルが必要となりました。 「当社はアジャイル作業手法とアジャイルプロダクションを採用しましたから、サービスプロバイダーとの作業を開始した際にはすでに導入されていたのです。基礎を築いたカルチャージャーニーの一環でした。それができていないと、企業は業務の新たな進め方やポリシー、プロセスを受け入れる準備ができていないのです」と氏は述べています。 野心的な目標 中核となるアプリケーションの80%をクラウドに移行するという目標も設定されました。 「全員が正しい考え方を持ち、既存のプロセスやカルチャーに異議を唱えて変えていくためにこの目標を設定しました」と氏は語っています。 ...

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